chapter 3 「新生児から乳児へ」
この頃の父親の役目と言ったら大したことがない。
と言うのも父親は母乳が出ないからである。
我が子が生きるために必要な栄養源は、全て妻の乳房から出ることになる。
驚くのが、母乳の成分は血液だと言う。
文字通り、身を削って子どもを育てているのは母親なのだ。
妻は夜泣きで起きる息子に、2時間おきに授乳をしている。
この労力には頭が上がらない。
この時期に父親にできることは以下の通り。
夕食作り、オムツ変え、子供の沐浴、寝かしつけ。
世の父親は皆、乳児期の妻に敬服すべきである。
そう思いながら、今夜も疲れて眠る妻の隣に、息子をそっと寝かしつけた。