はるパパの育児小説ブログ

はるパパ(34)と看護師の妻と2歳の男の子ファミリーです。

chapter 2 「最初の1ヶ月」

息子が産まれて1ヶ月が経った。

 

その日は、夏の暑さを少し忘れ始めた過ごしやすい初秋の昼下がりであった。

 

車で妻と息子が我が家に帰ってきた。

 

その日から、私はようやく本当に親父になったんだと実感した。

 

その日を迎えるまで、私は毎週、妻の実家に足を運んだ。

 

出産は女性にとって命懸け。

 

とりわけ私の妻は帝王切開で息子を産んでくれた。

 

体力を回復するために、実家で最初の1ヶ月を過ごすと言うのはよくあることである。

 

私は毎週息子に会ったが、どこか自分の子どもであるという実感が湧かなかった。

 

神秘的な生物が、私とは遠い世界で、私の力を必要とすることなく生きていた。

 

しかし、これからは私と妻がこの子の親である。

 

少しずつではあるが、親父としての実感が湧いてきていた。